家に帰った音無シミンはよく思案をしましたが、今までそういう経験もなく、うわさ話も知りません。
近所の方にもいろいろ尋ねましたが、解決策は見つかりません。
音無シミンがたまにお昼を食べに行く近所の定食屋で食事をしていると、
隣にマルナゲ幸次さんがちょうど座りました。

音無シミンはマルナゲさんに尋ねました。

 「暮らしのお助け制度の申し込み窓口に 友人が
  何度も足を運んでいるのですが、申請をなかなか
  受け付けてもらえません。友人は体調がどんどん
  悪くなっていて今では、歩くこともつらそうです。
  どうかいい方法をご存じありませんか?」

マルナゲさんは、町でも大きな建設会社の社員で
行政癒着家の奥に通じる人として知られています。

 マルナゲさんはおもむろに言いました。
 

 「音無シミンさん。行政癒着家は多忙ですぞ、  忙しすぎて、大変だ。
  暮らしお助け制度の窓口の仕事を増やすことはものすごく大変なことなのだ。そこの所を
  よく考えなければいけない」

ここでマルナゲさんは一息つき、おいしそうにコップの水を飲みました。
音無シミンは食べる手を止めてうなずきました。
マルナゲ幸次さんは続けて話しました。

 
 「そこで暮らしお助け制度の窓口の仕事を増やせる、人を紹介しよう。
   その人は行政癒着家の仕事を見守る係の人で、行政癒着さんがもっとも
  信頼する人だ。この人が一言言えば行政癒着さんはなんでも  よし よし と
   答える。」

ここでマルナゲさんはおもむろに

 「この人は忙しいので普通なかなか会ってもらえないが、電話で私の名前と
  次のことを伝えなさい。この事は秘密だぞ」

とあたりを見渡しました。今日は定食屋さんの店内は珍しくほかに食事をしている人は
いません。それでもマルナゲさんは店内をもう一度見渡して、

 「音無シミンさんと、友人がいくつ無記名投票札を集めることができるかを、
  先方に伝え、それから相談をすること、まず ここへ電話するように」

と電話番号を書いた紙をさしだされました。

さっそく、音無シミンさんは浦島タートルさんに連絡をとり
お互いの無記名投票札を数えました。そして 教えられた電話番号に
 「無記名投票札の件と、暮らしお助け制度の窓口へ申請の件を申しますと」

電話に出た人は言いました。
 
 「よし、よし。それでは、今すぐに私の所へこられるか?」

 と聞かれたので、音無シミンは

 「はい」 と答え

音無シミンと浦島タートルは音無シミンの車ですぐに言われた場所へ出向き、
その人に会い、さっそく無記名投票札の枚数と要件を話しました。
するとその人はすぐにこう言いました。、

 「よし、よし明日の朝、暮らしのお助け制度の窓口へ行きなさい、そして
  私の名前を窓口の人にそっと言いなさい」

と言われました。

二人は明日のことを考え 落ち込みました。 「また何時間も待たされるのか」

明日になりました。音無シミンは車で浦島タートルさんを迎えに行き、
行政癒着家に向かいました。

そして 暮らしのお助け制度の窓口で  あの人の名前を小声で告げました。
すると窓口の人は 二人に向かって最敬礼をすると、急いで部屋から飛び出し、
あっという間に、戻ってこられると二人に向かって、
にっこり笑い。こう伝えました。。

 「浦島タートルさんの件は本日すべて受理され、しかも実施は明日からです。」
  

二人は顔を見合わせて魔法は本当にあるものだと喜びました。

めでたし、めでたし

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